Writingsコラム

中途採用の現状と傾向

生産年齢人口の減少や景気回復に伴う求人増により、新卒採用は売り手市場と言われていますが、リーマン・ショック後の数年間は就職氷河期でした。数年前と現在とでは、就職戦線は様変わりしています。同様に、中途採用の状況も移り変わります。ここでは、現状における中途採用の特徴についてお知らせします。

1. 経験者採用である。

「企業の採用ニーズとは」の頁でも述べたように、中途採用の対象は実務経験者です。ある求人案件への応募者は、企業側が求める職務遂行上の必要条件を満たしていることを経験談も交えて論理的に説明しなければなりません。
2. 自発性が求められる。

当社が取り扱うことの多いデザイナーの求人を例にあげると、以前は、「◯◯という製品を△△の方向性でデザインしてほしい」といった要望を前提とし、その通りにデザインできる人が求められていました。転職先の意向に応じられることが最重要だったのです。しかし、現在はそうではなく、自分で考えて動ける人材が求められています。つまり、課題を与えられてからデザインするのではなく、自ら課題を見つけ出し、デザインを通じた解決策を提案でき実践できる人材が必要とされています。そのためには、常日頃より様々なことに興味をもち、新たな知識や情報を積極的に仕事に取り入れて応用する姿勢や、世の中の変化を多面的に捉える視座などが欠かせません。そういった普段の姿勢や問題意識が思考のベースとなり、実践可能なアイディアの醸成に結実するのです。デザイナーに限らず、現在の中途採用市場では、自発的に課題を発見でき、解決に向けて実践できる人材を求める企業が大半になっています。
3. ポテンシャルを評価される。

「新卒採用はポテンシャル採用である」といったことを度々耳にしますが、実質は「青田買い」の意味合いが強く、中途採用でこそポテンシャルが見極められます。そのポテンシャルは経験を基に測られます。そこが新卒採用との違いです。昨今の転職市場では業種をまたいだ転職はめずらしくありません。他業種で培った経験に基づくユニークな発想や斬新なアイディアを期待する企業が増えています。
4. 明るいプレゼンスを期待される。

その人材を採用し、社内の既存のチームに加えた場合、あるいはチームリーダーに登用した場合、他のメンバーに良い影響を与えることができるかどうか、加入によりプラスの外部効果がチーム内にもたらされるかどうかが極めて重要です。慣習や不文律によって内部が硬直的になっている組織に変革をもたらすことのできる人材が求められています。単に人となりが良くてコミュニケーションが円滑にとれるというだけではなく、チーム全体のパフォーマンス向上に寄与でき、かつ、明るい雰囲気をもたらすことのできる、生き生きとした存在感のある人材が望ましいです。
5. マネジメントポジションの求人が増えている。

大企業、中小企業、外資系など、様々な規模や国籍、業種業態でマネジメント能力の高い人材が必要とされています。マネジメント能力の内容はそれぞれの求人案件で異なります。
当社は、上記のような認識のもと、企業が求める最適な人材をご紹介しています。

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