Writingsコラム

市場や業界の「今」、そして、求められることをお知らせします。

キャリアの虹を描く(3)

キャリア・コンサルティングの理論的な文脈では、キャリアの定義として「自分が何をするか、自分をどう見るかを結びつける現象的、行動的概念。社会的環境、将来計画、能力や特性などとの関連で、自己をどう見るかを規定する」があり、自

キャリアの虹を描く(2)

高度成長期からバブル崩壊後の2000年くらいまで、ライフステージのイメージは分かりやすいものでした。一般的にキャリアを形成する上での理想的なモデルは、「より良い大学を出て、より良い会社に就職し、定年まで勤め上げる」と認識

キャリアの虹を描く(1)

キャリア・ガイダンスの諸理論の一つに「職業発達理論」があります。当理論では、キャリア・ガイダンスの目的は、個人のキャリア発達過程と発達段階に応じた課題解決の支援であると論じられています。当理論を完成させ、職業的発達の命題

ベーシックインカムについて(2)

テクノロジーの進歩や労働力人口の減少に伴い生じ得る格差是正の議論に際し、近年、ベーシックインカム(基礎的所得)が話題に上っています。すべての人に最低限度の健康で文化的な生活をするための所得を給付するという制度ですが、メリ

ベーシックインカムについて(1)

人工知能(AI)などテクノロジーの進歩によって人の仕事が減るのではないかという議論が続いており、「2030年頃には現在の仕事の45%がロボットやAIに置き換えられる」というような予測や脅威論が唱えられています。その正否は

「陰徳」について(3)

引き続き、伊集院静著『琥珀の夢』で取り上げられている「陰徳」について考えてみます。人間が生涯を通して享受する主観的な幸福度には差がなく、幸せな体験と不幸な体験は同量ということを説いた書物や記事を時々目にします。その意味で

「陰徳」について(2)

伊集院静著『琥珀の夢』は事実に基づいた小説です。のちに日本に洋酒文化を根付かせたと目されるようになる企業を創業した主人公は、信じていた者からの裏切りや大切な家族との悲しい別離、戦争による工場の焼失、多大な先行投資がなかな

「陰徳」について(1)

「情けは人の為ならず」や「三方よし」など、コミュニケーションにまつわる格言や名言、ことわざ等をビジネスの場でもしばしば耳にします。また、生き方や働き方を指南する文献や、優れた実業家が残した著作や伝記で、徳や品性のあり方、

選択肢を持つこと(2)

『ライフ・シフト』では、「選択すること=選択肢(オプション)を閉ざすことにほかならない」と述べられています。その意味で、急ぐ必要のない選択を先延ばしにし、より多くの選択肢を持っていれば、マルチステージの長い人生の要所で自

選択肢を持つこと(1)

今回もリンダ・グラットン教授とアンドリュー・スコット教授(ロンドン・ビジネススクール)の『ライフ・シフト ― 100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社)で印象的だった記述について考察してみます。同書では、今後の平均寿命が

キャリアチェンジにおける内省の重要性(3)

引き続き、『ライフ・シフト』で述べられている内省の重要性について考えてみます。当社は日々多くの転職希望者と面談しておりますが、その場ではたくさんの質問をし、前職までのエピソードを具体的にお聞きしています。その際、どういっ

キャリアチェンジにおける内省の重要性(2)

『ライフ・シフト ― 100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社)でとりわけ印象的だった記述に「内省することの重要性」があります。日々の内省を通じ、自己認識と世界の見方を変更することが今後ますます重要になると繰り返し述べら

キャリアチェンジにおける内省の重要性(1)

リクルーティング・エージェンシーである当社のサービスは、働き方や人生設計と密接です。そのため、社会経済状況の変化とともに、それらが今後どのように変わっていきそうか、日頃から当社なりに予測し、考察を重ねています。さて、以前

ワーク・シフトの可能性(2)

リンダ・グラットン著『ワーク・シフト』では、(1) 知的資本(知識と知的思考力)、(2) 人間関係資本(人的ネットワーク)、(3) 情緒的資本が、今後の働き方において重要であると論じられています。そして、キーワードとして

ワーク・シフトの可能性(1)

「働き方を変えていかないと生き残れない」。以前のコラムでも取り上げたように、企業でも個人レベルでも働き方改革が必要であるという論調を目にすることが増えています。その背景には、労働人口の減少、国際競争の激化、ITやAIの導

働き方の現状(2)

かつての働き方のモデルであった「正社員、終身雇用、年功序列」は当たり前ではなくなりました。正社員であっても非正規社員であっても、どんな雇用形態であれ、与えられた仕事を受け身の姿勢でこなしていては今後のキャリア形成は難しく

働き方の現状(1)

「働き方改革」という言葉をよく目にするようになりました。個々の企業の取り組みだけでなく、国の政策や税制面からも、少子高齢化に伴う労働力不足を解消し、国際的に低いと言われている労働生産性の改善を後押ししなければならないとい

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