Writingsコラム

マネジメントポジションの中途採用

昨今の転職市場では、マネジメントポジションの求人案件が増えています。そこで、ここでは、中途入社した人材によるマネジメントのポイントをご紹介します。
1. 的確なアプローチ方法を示す。

転職活動を経て中途入社して間もなく、まずはお手並み拝見といった雰囲気を社内で少なからず感じるでしょう。「なぜ外部から登用された人間に管理されなければならないのか」というような排他的なムードの中で抵抗を少なからず受けることも想定しなければなりません。その際、雑音を気にしない姿勢やポジティブな姿勢、ぶれずに一貫した姿勢を示す必要があります。その上で創意工夫し、試行錯誤しながらも求められる成果を上げなければなりません。

マネジメントポジションを中途採用する理由の一つとして、内部の人間では変革が難しいため、その役割を外部の人材に期待しているということが挙げられます。その組織に元々ある慣習や不文律といったものにとらわれず、的確なアプローチ方法をとらなければ変革できません。その際、前職までの経験で培った独自の方法論が有効な場合もあれば、その会社にはなかった方法を導入することが有効な場合もあります。
2. 問題への対処法を示す。

組織に適応した後には、業務上の問題が起きた際の対処法が重要になります。問題対処における思考回路を持っているかどうかが問われるのです。何らかの問題が生じた際に、逃げたり責任転嫁するのはそのときだけは楽ですが、社内の信頼を大きく損なうという意味でも中長期的には失敗の選択です。人間の集団をマネジメントする上では予期せぬことは必ず起きるという前提に立ち、問題発生時に具体的にどうするか、その思考と実行とが求められます。
対処法の一つとして、前職時代までの経験則を応用するのが効率的です。これは新たな部下である転職先の社員への指導や啓蒙といった教育的な側面もあります。効果的な対処法のお手本を示し、以後、同じ問題が発生した際に部下自身で対処できるように指導します。ただし、経験則の応用では対処できない問題も起こり得ます。過去に経験のない事態に遭遇した際は、問題を正しく把握した上で、その全体像やエッセンスを分析し、具体的な対応策を検討しなければなりません。自ら判断できる独自の基準や肌感覚、ヒントが得られる情報網などが要ります。そして、経験則の応用が有効でない問題を真正面から受け止めねばならないため、それに耐えられるストレス耐性も必要です。
3. 目指すべきビジョンを示す。

そして最後は社内での人心掌握に関連していますが、組織に夢を見せてあげられることが重要です。そのためには、信念をもって夢を語ること、信じている姿勢を首尾一貫した言動で示すことです。夢とは事業を発展させる上でのビジョンを意味しますが、明確なビジョンが浸透しているチームの方が、ビジョンのないチームよりも中長期的に成果を上げられることは明白です。自社の製品やサービスの価値を信じていない、夢を抱けていない相手から、それらを買いたいと思う人はいません。中小規模の会社では、自社を信じており、ある顧客を満足させられれば、紹介が紹介を呼ぶ良いサイクルが生じるでしょうし、大規模な会社では、インターナルブランディングの施策を通じて同様のことが可能です。
当社は、マネジメントポジションの求人案件を取り扱う際には、上記のようなポイントに留意し、入社後に社内外で信頼を得ることのできる有能な候補者をご紹介しています。

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