Writingsコラム

機械が仕事を奪う?!(2)

いまここにある状況を前提とすると、人工知能(AI)によって自分が従事している仕事が奪われる、機械にとって代わられるんじゃないかという危機感をもつのは自然なことです。
しかし、人も仕事も変わります。また、テクノロジーは常に進化しています。変化はまさにいまも起きており、ある日突然、技術的特異点(シンギュラリティ)が到達され、世の中がガラッと180度変わるわけではありません。

変化はじわじわと進み、かつて無かったものが気付けば身近にあって当たり前になっています。数年前では考えられなかった機能をもつ製品が普及価格帯になり、手が届きやすくなっています。ただし、PCやスマホの普及が好例ですが、変化のスピードが速くなっているということも言えます。
テクノロジーの進化をどう捉えるか。自分の能力を相対的に見据え、自己変革を起こせるかどうか。産業構造の変化をある程度見越して、現在の思考や行動に反映させられるかどうか。
人工知能やロボットが仕事を奪うわけではなく、仕事の価値や必要性は時代によって変わるものなのです。いまの小学校1年生が20代前半で就く仕事の65%は、現在存在しない仕事であると唱えているアメリカの学者もいます。
今後どんな技術革新が起き、テクノロジーはどの程度進化するのか。基幹技術がどんなスピードで浸透していくのかを正確に予測することはできませんが、受け身の姿勢で変化に翻弄されるのではなく、変化をチャンスと捉え、過度の楽観も悲観もせずにしなやかに働いていきたいものです。

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