Writingsコラム

機械が仕事を奪う?!(1)

囲碁のトップ棋士がグーグルの開発した人工知能(AI)に破れたことが大きなニュースとなりました。
近年、第3次のロボットブームの到来だとか、人工知能の発達が目覚ましいといったことを耳にします。
それとあわせて、人工知能の水準が人間の能力を凌駕する技術的特異点(シンギュラリティ)に到達し、人工知能やロボットが人間の仕事を奪うのではないかということも言われています。

そのような論調に触れると、誰しも反射的に危機感を抱いてしまいます。「え?機械に仕事が奪われたら、どうやって食べていくんだ?」と不安になりますね。
しかし、ちょっと冷静になって考えてみれば、人工知能に限らず、経済成長の背景にはテクノロジーの進化があり、産業革命以降、これまでも大きな技術革新があるたびに、失われる仕事と新たに生まれる仕事との間で新陳代謝は起きていました。
何も人工知能が特別なわけではなく、18世紀における蒸気機関、19世紀における発電機や電動機、20世紀におけるコンピュータや今世紀におけるインターネットの発達など、基幹技術の革新が人間の仕事や生活のあり方を変え、世界の産業構造を作り替えてきたのです。(次回につづく)

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