Writingsコラム

営業活動のエッセンス(2)

営業力のあるビジネスパーソンには気負った感じがないものです。自然体で余裕があり、「売らんかな」というようなギラギラした雰囲気は皆無です。むしろ、こちらの利になるような的確な提案をしてくれます。商談でもアクセルとブレーキの切り替えや踏み込む度合いが絶妙です。

また、落ちついた態度で真摯に正しい言葉遣いで接してくれるため、話していると「自分は尊重されている」という気持ちになってきます。他者の話しを聴く能力が高いので、こちらも自分を開示して積極的に話したくなるのです。

話しを傾聴するには、相手本位の姿勢で共感ができ、発言の真意を理解した上で文脈にふさわしい応答ができなければなりません。その姿勢や知性に加え、会話を楽しいものにするためのユーモアのセンスを持ち合わせていることも大事です。

ビジネスでは「世のため人のため」「お客様の立場で」「顧客・消費者志向」といった言葉をよく目にしますが、人間には自己愛も気持ちの浮き沈みも承認欲求等もあるため、常にどんな相手に対しても傾聴し共感する姿勢を保つのは容易ではありません。相手に喜んでいただく、自分との時間を少しでも有意義なものだと感じてもらう。それがいつか自分の利益に繋がるかもしれないし、なにより仕事が楽しくなる。そのような思考回路が営業活動には欠かせません。

自分にも他者にも誠実になることが、自然体の営業のポイントです。挨拶、礼儀作法、約束の遵守、報告、連絡、相談といった当たり前のことをきちんと行なっていれば信頼され、それが成果に繫がり、業績も上がっていくのだと思います。

ややドライな交渉や協議の場であっても、「対面している相手一人一人にも、自分と同じように家族との生活があり、一度限りの尊い人生がある」というように、相手のコンテクストや状況を慮り、ほどよい距離感で接することが肝要です。相手が何を大切に思い、どんな時間を慈しんでいるのか。そのような想像力や洞察力も、営業活動の成否や成約率に影響しているはずです。

当社が日々お会いしている転職希望者の方々のバックグラウンドやご事情は本当に様々です。今後もそれぞれのコンテクストや状況の理解に努め、丁寧に面談を重ね、みなさまのステップアップをしっかりサポートすべく業務に専心してまいります。

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