Writingsコラム

消費者・顧客が片付けたい用事とは(2)

クリステンセン教授が述べているミルクシェイクのエピソードにおける「片付けたい用事」は何でしょうか。「運転中に長時間楽しめ、暇つぶしにもなること。小腹が空いたときに調度良い分量で満足感が得られること。手や車内が汚れるのを気にせず扱えること」といったところです。健康的かどうかや栄養価がどうかなどは、このケースではあまり重要ではありません。

そこで教授が提案した売上の改善策は、もう少し楽しめる時間が延びるよう、固さや味、容器の形状を調整し、毎朝買っても飽きないようにトッピングのバリエーションを工夫することでした。そうすればドライバーの「片付け」は以前よりも改善され、売上アップに繋がる可能性があると論じました。

ミルクシェイクのようなBtoCの領域だけでなくBtoBにおいても同様で、「片付けたい用事(Jobs to be done)」は、従来のニーズの概念にコンテクストやストーリーへの洞察が加味されているものと考えられます。的確な洞察、理解に基づくアイディアが製品・サービスに反映されていると、消費者・顧客から「こういったものがほしかった!この会社は分かってくれている」というポジティブな反応を引き出せます。

製品・サービスのコンセプトを検討する際、また、開発の最中においても、「これは誰のどんな用事をどのように片付けられるのか」に立ち返ることがマーケティングの本質だとクリステンセン教授は述べており、その姿勢が足りない企業があまりにも多いと指摘しています。「どのお客様のどんな用事を片付けるために、その製品・サービスが存在しているのか」。このことはBtoC、BtoBを問わず、企業の存在意義に直結しているでしょう。

当社も日頃お会いしている転職希望者の方々や求人企業、そして、デザインやマーケティング、ブランディングに関する課題をお持ちの企業、部署それぞれの用事の片付けに貢献できるよう、今後も努めて参ります。

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