Writingsコラム

忘れられない一言(1)

お世話になった方がおっしゃった一言が忘れられない。そういう経験は誰にでもあるのではないでしょうか。そのようなポジティブな一言はふとしたときに頭をよぎるもので、その都度反芻することで自己暗示のような効果をもち、ジワッと力を与えてくれます。

「あなたのように仕事したい! 周囲からそう言ってもらえたなら、それはそれで良い仕事ができているということだ」。これは再建請負人の異名をとるかつての上司がおっしゃっていた言葉で、もう10年以上も前になりますが、思い出す度に噛み締めています。

「あなたのように仕事したい」と周囲から思われるには条件が2つあります。まずは、有能で無駄なく効率的に働いているということ。さらに、どういった仕事ぶりなのか、業務のプロセスや成果が周囲からよく理解されており、存在感を発揮しているということです。職場の誰が見ても分かるように、成果が顕著に上がっていなければならないのです。それは簡単なことではありません。

そして、「あの人のように」と思われるということは、その働く姿が魅力的に映っているということです。どんよりと沈んだ表情で働いていては、そんな風には思ってもらえないでしょう。活き活きと楽しみながら求められている成果を着実に上げている人は、誰の目にも素敵に映るものです。

また、そういう人は周囲を巻き込む力を持っています。それは働きぶりが目覚ましく人間的にも魅力的なだけでなく、目標達成に向けて最後までやり切る覚悟があり、行動が伴っているからです。

周囲から目標とされる働き方ができる人には、仕事に打ち込みながらもどこか遊び心や余裕があります。どんなに大変な仕事でも失敗も成功も糧にし、自分自身の成長を実感できる。そんな風に日々働き、周囲に良い影響を与えていきたいですね。(次回につづく)

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