Writingsコラム

乾燥対策あれこれ

冬は温度が低いため、乾燥しやすくなっています。夏の気温が30℃、冬の気温が10℃で、共に湿度が50%ならば、1立方メートルあたりの空気に含まれる水分量は、夏は15g、冬は4.7g(※)。雪が降りやすい日本海側よりも、晴れの多い太平洋側の方がより乾燥していますが、日本列島どの場所でも、晴れていれば、空気は大体乾燥しているものだと思っておいて間違いありません。

人間が快適に過ごすことのできる湿度は、夏ならば50〜60%、冬は40〜50%です。乾燥し、40%以下になると各種ウィルスが活発になると言われています。ダニやカビは50%以上で繁殖し出し、60%を越すと増え出します。肌は60〜65%がベストと言われ、冬に乾燥でのトラブルを感じる人が多いのはこのためです。

肌のカサつきを防ぐためには、熱いお湯で顔や手を洗わないことです。熱いお湯は肌に必要な皮脂を取り去ってしまうので、洗う時にはぬるま湯を。手にはハンドクリーム、顔には乳液を塗って水分が蒸発するのを防ぎましょう。全身のカサつきには、保湿効果のある入浴剤を使ってみてはいかがでしょうか。入浴は体温を上げ、代謝を良くするので、冬はシャワーで済ませずバスタブで温まりたいものです。

部屋の加湿も心がけましょう。加湿器を使うのが簡単ですが、濡れたタオルを干す、風呂の扉を開けっぱなしにするなどが、加湿器がない場合におすすめの方法。意外なところでは、観葉植物を部屋に置くことが加湿効果をもたらしてくれます。これは植物が根から吸い上げた水分を外へ出す「蒸散」という活動を行うからです。

体の内側からの乾燥対策としては、代謝が悪くなる糖分やカフェイン、冷たい食物を控え、肌の健康に役立つビタミンを豊富に含んだ野菜、オリーブ油などの良質な植物性オイルを適量摂ってください。ご飯など糖質を極端に制限すると、体内でグリコーゲンが生成されず、水分が失われやすくなります。

夏は熱中症対策として水分摂取を意識しますが、乾燥する冬も水分補給は大切です。喉を潤すことは、ウィルス対策にもなります。寒さが厳しくなるにつれ、体調を崩しやすくなりますから、体調管理の一環として、「うるおい」を常に意識し、元気をキープしてくださいね。

※この条件下での夏の飽和水蒸気量:30g、冬の飽和水蒸気量:9.4g(共に1立方メートルあたり)

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