Writingsコラム

メンズコスメ、じわじわと浸透中

数年前から性別の差を意識しない「ジェンダーレス男子」が注目されています。女性だけのものとされていたファッションやメイクの分野に、男性も参加し、好みのスタイルを選択していくという考え方は、特に若い男性層に受け入れられてきています。そんな世の中の流れからか、男性用美容商品の市場が拡大中。その中での注目点をいくつかご紹介いたします。

まずスキンケアの分野ですが、女性では常識だった洗顔、化粧水、乳液という3ステップは男性にも幅広く浸透していると言えるでしょう。少し前までは情報が少なかったため、女性用を使う場合もありましたが、無印良品やオルビスなどがメンズラインを出したり、性差を問わないユニセックスのイソップなどの海外ブランドが進出してきたり、木村拓哉さんをイメージタレントとして起用したバルクオムが一気にメジャー化したりと、今では多彩な選択肢が整えられています。

まだ一般的にハードルが高いかと思えるメイクの分野では、韓国が先行しているようです。顔色を調整するコンシーラーやBBクリームやなどのベース&カバーメイクから始まり、目元や頬を彩るカラーメイクも順調に伸びているようです。目元をはっきりさせるアイシャドーやアイライナー、ほんのり色がつくリップバームなどが、百貨店のみならずドラッグストアレベルで購入できます。豊富な品揃えと買いやすさで、韓国はアジアのメンズコスメ市場のトップを走っていると言っていいでしょう。

美容家電の分野も見逃せません。フィリップスやブラウンからは無駄毛処理のグルーマーが各種。美顔器のトップメーカー、ヤーマンからは男性用美顔器が出ています。男性の短髪にも使用できるヘアアイロンや、頭髪スカルプケアマシンなど細かいニーズに応えるメーカーも多種あります。ホームエステ分野に強いパナソニックは、光美顔器は男性の髭にも対応させ、メンズ用として目元ケアに特化したスチーマーなども出しています。

マスクによる肌荒れ対策としてのスキンケア、リモート会議等でカメラ写りを考えた末にベースメイクにトライしたなど、今ならではの理由でコスメに興味を持つ男性が増えているようです。まだまだメンズコスメは成長途上ですが、興味と需要は確実にあるようです。成長分野として、今後もしっかり注目していきたいものです。

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