Writingsコラム

本当の謙虚さについて(1)

これまでにお会いした非常に優秀な転職希望者には、ある共通した特徴がありました。転職市場で求められている経験や能力を有していることは大前提ですが、物事の捉え方が柔軟でとても謙虚なのです。
「謙虚であるべき」というのは普遍的な真理と言えます。ところが、実際にはその謙虚さを間違って捉えている場合も多いと感じます。

謙虚さとは、単にへりくだった態度をとることではありませんし、卑屈な態度とも異なります。
「控えめで、つつましい」というのが謙虚さの一般的な理解ですが、低姿勢の度が過ぎて必要以上に自分を貶めると、対人関係で常にストレスを感じることになってしまいます。
それはどこか無理のある生き方ですので、バランスの維持に危うい面があります。余裕がなくなると一貫した対応が難しくなり、過度に感情的になったりして信用を失うことにもなります。
謙虚さの本質とは、どんなコミュニケーションにおいても現実的な認識を伴った対応がとれるということでしょう。
転職希望者に当てはめて申し上げると、これまでの経歴を客観的に分析できるということであり、自分は何ができて何ができないのか、何を知っていて何を知らないのか、求人企業のニーズは何なのか、それらを正しく認識した上で転職活動を進められるということなのです。(次回につづく)

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