Writingsコラム

働き方の現状(2)

かつての働き方のモデルであった「正社員、終身雇用、年功序列」は当たり前ではなくなりました。正社員であっても非正規社員であっても、どんな雇用形態であれ、与えられた仕事を受け身の姿勢でこなしていては今後のキャリア形成は難しくなるかもしれません。

また、技術の移り変わりが早いため、新たな仕事を生み出さず、旧態依然の仕組みに固執するのも危ない姿勢だと言えるでしょう。今後の企業経営に人工知能(AI)の導入が進められることはまず間違いなく、業務内容によってはAIやロボットに仕事を置き換えられる可能性も否定できません。とりわけ、AIやロボットはデータが活用できる分野や自動化が可能な分野と親和性が高く、その進化は著しいです。

競争環境の変化やテクノロジーの導入は不可逆性が強く、個人のキャリア形成に影響を与えます。それはすなわち、大企業にいれば定年まで安泰で、中小企業やベンチャー企業では安定は保証されないとは単純には言えなくなってきているということです。属す組織の規模を問わず、アイディアや技術の競争力が高ければ世界に打って出られる可能性があるとも言えます。

また近年、フリーランサーの存在感が増してきており、その独立志向が注目されています。個人事業主として業務を請け負うフリーランサーは、外部人材を活用して人手不足を補いたい企業や、新たな視点や発想を取り入れたい企業から即戦力として求められており、高い専門性を武器に活躍できる機会はますます増えるでしょう。

長時間労働の是正、非正規雇用の処遇改善、地域限定社員や短時間勤務およびテレワークなど勤務制度の多様化、副業容認の傾向など、働き方をめぐる状況は刻々と変化しています。この流れをどのように捉えるかが重要です。

見方次第で悲観的にも楽観的にも捉えられますが、働き方の多様化が進んでいることは間違いなく、意欲と能力のある人材にとっては働きやすさは増していきます。ただし、チャンスと捉え何らかの行動を起こすのも痛みが強い激変と捉えて守りに入るのも、結局は個人の選択次第であり、正解はありません。

当社のサービスは働き方の変化と密接です。今後も引き続き、働き方の状況について理解を深め、当社なりに考察していきます。

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