Writingsコラム

成功した転職「幅広い知識と意欲的な姿勢」

転職の成功事例をご紹介します。

30代前半の男性、Kさんは出身国(中国)の高校を卒業後、日本に留学し、語学学校を経て大学で福祉を学びました。卒業後はその専門性を活かせる仕事に就くか、あるいは、海外にも事業展開している日本企業で働くことを検討し、大手食品メーカーに就職しました。

同社では購買部に配属となり、原材料の仕入れに加え、生産現場と密にコミュニケーションを取りながら、OEM工場の選定、資材調達、クレーム対応、品質管理など幅広い業務に携わり、知識と経験を蓄えました。なかでも工場での資材調達では設備の選定も行い、生産現場をよく理解し、高品質な商品を適正な費用で生産することに寄与しました。

仕事の手応えは十分に感じていたそうですが、よりグローバルに活躍したい、可能であれば出身国にも展開している企業の事業に携わりたいとの希望もあり、転職活動を開始され、当社にお問い合わせをいただきました。

当社がご紹介した求人案件は、ベビーフードの商品企画のポジションでした。商品企画の場合、マーケティング、生産と品質の管理、流通への理解、一連のスケジュールや費用の管理能力など多くの要素が求められるため、購買部のみの経験に基づく転職は、通常は難しいという印象です。

しかし、ご経歴を伺いながら、そのポジションの要件をお伝えし、共通項を見出せそうな経験や知識をお持ちかどうか、また、商品企画への興味関心や意欲をお持ちかどうか、志望動機の有無などについてもお尋ねしました。購買部といえど工場にも頻繁に出入りされ、資材や設備の選定を任されるほど食品加工に関して幅広い知識と意欲をお持ちでいらしたことから、自信をもって求人企業にご推薦しました。

畑の違う部門での経歴ではありましたが、書類通過後の面接では知識の深さと意欲の高さが評価され、とんとん拍子で採用が決まりました。このポジションの業務はKさんの出身国にも深く関わるものだったので、ご本人も大変喜んでいたのが印象深かったです。

Kさんのケースは、通常はそのポジションへの転職は難しいと考えられる場合でも、前職での取り組みの幅広さや意欲的な姿勢がキャリアの可能性を広げた好例です。

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