Writingsコラム

キャリアチェンジにおける内省の重要性(1)

リクルーティング・エージェンシーである当社のサービスは、働き方や人生設計と密接です。そのため、社会経済状況の変化とともに、それらが今後どのように変わっていきそうか、日頃から当社なりに予測し、考察を重ねています。

さて、以前のコラムでリンダ・グラットン教授(ロンドン・ビジネススクール)の『ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉』(プレジデント社)を取り上げましたが、グラットン教授と同僚のアンドリュー・スコット教授の共著『ライフ・シフト ― 100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社)も興味深く読みました。

『ワーク・シフト』では将来における望ましい働き方がテーマでしたが、『ライフ・シフト』では平均寿命が100歳になる時代を見据え、長い人生を自分らしく生き抜く方法がテーマです。

同書では、医学の進歩や生活環境の向上など様々な理由で寿命が延び、100年生きる確率が高まるのであれば、従来の「標準的な生き方」とは異なる人生設計を検討しなければならないということが述べられています。

今後、その「標準的な生き方」、すなわち、教育のステージ、仕事のステージ、引退のステージという3ステージ型の仕事人生は成り立たなくなるというのが、同書の議論の前提としてあります。それを踏まえた上で、働き方や人生設計をどのように変えていけば良いのか、世代別(1945年生まれ、1971年生まれ、1998年生まれ)のシミュレーションが例示され、各世代の年齢ごとにヒントや心構えが指南されています。

次回以降、『ライフ・シフト』で印象的だった記述について考察してみます。(次回につづく)

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