Writingsコラム

職場環境と意識のあり方(1)

長年、同じ職場で働いていると、仕事の能力や方法が知らず知らずの内にその環境に最適化されていることがあります。そのため、前職では効率的に行えていたのに転職後は難しくなったりと、前提条件の異なる他の職場では従来のやり方が通用しない場面が少なからず出てきます。

過去を振り返ると、バブル崩壊後、それまで大前提とされていた年功序列・終身雇用の慣行も崩れ、リストラの嵐が吹き荒れて多くの中高年が転職で苦労しました。

当時、「貴殿は何ができますか?」「◯◯(大企業)の部長ならできます」というやり取りが中途採用の面接時にあり、そんな受け答えをした元部長は路頭に迷ったという話しを今でも時々耳にします。

本当にそういった会話があったのかは定かではありません。しかし、その頃の転職がいかに困難だったか、それをややシニカルに言い表したエピソードで、あながち昔話だとは言い切れない面があります。

というのも、人生には不確実性が付きものなので、現在の環境が未来永劫続く保証はなく、あるとき、急に離職を余儀なくされる事態も起こり得ます。

予期せぬタイミングで転職活動に臨まなければならなくなった際に、あたふたしたくはないものです。何かが起きても取り乱さずに平常心でいたいと誰もが考えます。(次回につづく)

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