Writingsコラム

職場環境と意識のあり方(2)

転職後、「あれ?この方法ってもう古い?」「これも自分でやらないといけない?」「以前はもっとスムーズに進められたのに…」など、前職までのやり方が通用せず戸惑う場面は少なからずあります。ときには、そのギャップが大きく、転職後すぐに退社してしまうという不幸なミスマッチもあり得ます。

それを未然に防ぐには、現職の頃から、ぬるま湯に浸かっている自覚のない「ゆでガエル」のような状態や、他の職場を想像したことがない「井の中の蛙」状態に決してならないよう、「いまの会社の肩書きを失ったとしたら、自分の社会的な価値は何だろうか。他でも通用する能力は何か」と自問自答する習慣が重要でしょう。

また、「自分はいまの職場に最適化している。それは他社では通用する面とそうでない面もある」と、置かれている状況を冷静に客観視できると、転職する場合でもそのまま会社に在籍する場合でも行動が変わってきます。

「意識や観念が生活を規定するのではなく、生活が意識を規定する」というカール・マルクスの示唆に富んだ有名な言葉があります。学問的な議論はあるのでしょうが、転職における意識のあり方に関するヒントも与えてくれます。
つまり、上記の「生活」を「これまで過ごしてきた職場環境」と読み替えてみると、「以前の職場環境が、転職希望者の意識を少なからず規定している」と捉えることができます。

転職市場では前職の前提を排したときの真の能力が評価され、昨今はその傾向が顕著です。そのため、前職の環境が当たり前という認識はミスマッチを招きかねません。「自社での常識は、他社でも常識なのだろうか。自分の働き方や意識は通用するのだろうか」と、ご自身の経験や能力を相対的に捉え、転職後も活き活きと働きたい、そのような考えをお持ちの方はぜひ当社にご連絡ください。

アーカイブ

ページ上部へ戻る