Writingsコラム

野球は90°クリケットは360°

プロ野球のオープン戦も始まり、3月20日にはセリーグ、パリーグ同時に野球シーズンの幕が開きます。日本での野球人気はやはり根強く、近年では野球場での観戦熱が高まっています。

とはいえ、野球が人気なのは日本、韓国といった東アジアと、アメリカ、ドミニカ、キューバなどの中南米。地域は限られていて、世界的に人気のあるスポーツとはいえません。

野球以上に普及しているのは、野球のルーツとも言われているクリケット。発祥の地である英国をはじめ、アジア圏ではインドやパキスタン、バングラディシュ、オーストラリアや南アフリカなど、かつての英国領で盛んに行われており、競技人口はバスケットボール、サッカー、についで3番目に多いと言われています。

4年に1回行われるクリケット・ワールドカップでは数億円を稼ぐ選手たちが10万人規模のスタジアムで競い合います。テレビ視聴15.6億人と言われ、サッカーに次ぐスポーツイベントです。さらにトップクリケット選手の年俸は30億円にも及ぶと言われています。

クリケットは11人対11人で行われ、1イニング(野球でいうところの1回表・裏)10アウトでイニング交代、2イニングが終われば終了です。

打者はアウトになるまで打ち続けることができます。打球は360°全方向に飛ばしてOK。

野球は90°内に打球を飛ばさなければなりません。比べてみると、クリケットから派生した野球の方が、プレー範囲やルールが細分化されているのが面白いところ。

元プロ野球選手がクリケットに挑戦しているニュースも聞きますし、意外と野球とクリケットは親和性があるのかもしれません。視野を90°から360°に広げてみると、また新しい発見がありそうです。

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