Writingsコラム

なぜ脱プラスチックか

レジ袋の有料化が2020年7月からスタートするのを前に、多くの大手小売業では前倒して4月から始まっています。地球規模での資源削減や、深刻化を増す海洋汚染問題等、プラスチックからの脱却は、いずれにしても誰もが取り組まなければいけない課題です。

なぜプラスチックが問題になっているのかといえば、私たちが住む環境を汚染し、体内へ入り込んでくるからです。これは人類にとっても、他の生き物たちにとっても大問題。プラスチックは軽くて遠くに運ばれやすく、自然分解されにくい物質です。さらに有害物質を吸着しやすいという特性があります。

海岸に流れ着いた大量のレジ袋やプラスチック製品の映像は、目にするたびに大きな衝撃をもたらします。歯磨き粉やスクラブ洗顔剤に使われているマイクロプラスチックも要注意。これらを海洋生物が食べてしまい、それを人間が口にすることで体内に取り込まれます。生態系への影響、食物連鎖の先にいる人類への問題が懸念されているのです。

意外な汚染源としては、人工芝。日本のほぼ全ての河川や港でマイクロプラスチック汚染が確認されたと、2020年4月に環境ベンチャーのピリカから発表がありましたました。全国100箇所の調査場所中、70箇所で発見。グランドやテニスコートなどから剥がれ、側溝を通じて河川に流れてしまっていたようです。

在宅勤務が増え、飲食店からのテイクアウト需要が増えている中、持ち帰り容器でもプラスチックを使わない工夫をしている店があります。世界を覆う新型コロナウィルスという大きな脅威の中でも、プラスチック問題を忘れないという意識の持ちようを感じます。

「何となく危ない」を放置しておくと、大変なことになってしまうということを、私たちは体感しています。脱プラスチックは必ず取り組まなければいけない課題だからこそ、これからのビジネスでのチャンスにもなります。大きな商機をつかむため、幅広く学んでみてはいかかでしょう。

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