Writingsコラム

カレーの軸は4種類のスパイス

スパイスの他に肉エキスや油脂を混ぜた市販のルーを使ったカレーは、日本の家庭料理の定番メニューですが、最近はルーを使わず、スパイスだけでカレーを作る人も増えてきています。

一方、スパイスをたくさん使わなければカレーを作れないと思っている人も多いものですが、実は軸となる4種類のスパイスさえ揃えれば「カレーらしさ」を備えた料理が出来上がるのです。

「カレーらしさ」の第一条件は、辛味があること。辛さの元は赤唐辛子です。カイエンヌペッパー、レッドペッパー、レッドチリペッパーという名前の粉状スパイスは、和名で言えば赤唐辛子。和名を知ると、なんだか親近感が増しますね。

黄色も「カレーらしさ」を構成する重要条件です。これはターメリックというスパイスが担当します。和名で言えばウコン。沖縄では「うっちん」と呼ばれていて、秋ウコンのことを指します。ちなみに春ウコンは明るい黄色味と苦味が強く、健康食品に使用されています。秋ウコンはオレンジ色味が強く、他のスパイスの風味と仲介する役割をも果たし、インドでは欠かせないスパイスとなっています。

カレーの匂いは独自のもので、食欲を刺激してくれる重要な役割を果たしてくれます。これはクミンが役割を担っており、このスパイスの香りを嗅げば、誰もが「カレーだ」と思うでしょう。インド、東南アジア、メキシコなど「エスニック」料理に使われる代表的なスパイスです。肉料理に合うので、西欧料理でも幅広く使用されています。

もう一つ欠かせないのがコリアンダー。生の葉や茎は香菜(シャンツァイ、パクチー)としてアジア料理で人気ですが、スパイスのコリアンダーは乾燥させた種子になります。ギリシア、ローマ時代から愛されてきた甘く香ばしい風味のスパイスで、ピクルスなどの香り付けにも使われます。

カレーは、基本的にこの4種のスパイスがあれば作ることができます。物足りないと思ったら、4種のベースに好みのスパイスをプラスしていきます。最近では、スーパーをはじめ100円ショップでもスパイスを手軽に買うことができますから、実験感覚で試してみるのもいいですね!

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