Writingsコラム

白髪とのお付き合い方法

30歳前後を境に、男女ともに白髪が気になり始めるようです。特に女性は白髪を見ると「老けた」と気持ちが落ち込むことがあるかもしれません。しかし白髪はほとんどの人に生えてくるものです。発生のメカニズムと、生えてきたらどうお付き合いしていけばいいのかを考えてみましょう。

髪に色をつけているのはメラニン色素です。髪を生み出す毛母細胞にメラニン色素が加わることで、髪に色がつきます。メラニン色素はメラノサイト(色素形成細胞)から作り出されます。毛母細胞にメラノサイトがなくなった、もしくは機能しなくなった状態で生えてくる髪が、白髪になります。

メラノサイトが残っていて、再び機能し始めれば、髪に色がつきます。一部の病気を除き、メラノサイトが減少する大きな理由は、加齢やストレスです。加齢によるメラノサイトの不活性化は防ぐのは難しいようです。しかしストレスが原因の場合は、ストレスが消えるとまた髪に色が戻ることがあります。また、遺伝的に白髪が多い家系は、メラノサイトの働きを低下させる遺伝子を所有しているという研究結果があるようです。

生えてしまった白髪は、短く切れば目立たなくなります。髪を短くしたくない場合は染めることで対処していきます。茶色や赤などに染めることができる一般的なカラー剤と、いわゆる白髪染めは違います。一般的なカラー剤は、金髪などの明るい色味にする場合、染色前にブリーチ剤で色素を抜きます。白髪染めの場合は、ブリーチ剤は必要ありません。まだ黒い髪の色素を一度抜き、白い部分と一緒に染色できるという機能を有しているからです。ということで、白髪の量が多い人が一般的なカラー剤を使ってしまうと、白髪部分にだけ色がつき、白髪の量が強調されることになってしまいます。

白髪は老けて見えると嫌われがちですが、最近は白髪を染めないグレイヘアでいる人も増え始めています。注意点としては、白髪は黄色っぽく見える場合があり、清潔感が損なわれる場合があります。また、ツヤがないとお疲れ感が増してしまうことも。黄色みを消すクリームを使用する、ツヤを出すために髪の健康に気を配るなど日頃のケアが重要です。

白髪は、ストレスや病気が原因の場合以外は、自然に生えてくるもののようです。この自然現象に、染める、目立たなくする、受容するなど、対応は人それぞれ。実は白髪との付き合い方には、自分の人生への対処法が表れているのかもいるのかもしれません。

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