Writingsコラム

働く!乳酸菌

昔から乳酸菌は体にいいと言われてきました。従来品よりも乳酸菌を多く含む飲料が品切れを起こすほど売れたり、乳酸菌をたくさん摂るとよく眠れるなどの声があったりと、今、改めて乳酸菌に注目が集まっています。

乳酸菌はブドウ糖などの糖質から発酵によって生まれます。含まれるのは、ヨーグルトやチーズといった乳製品。味噌や醤油、ワインや日本酒などの醸造食品。糠漬けやキムチ等の漬物類。乳酸菌の種類は多く、700程度あると言われています。腸まで生きたまま届いたり、コレステロール値改善など特定の働きが強かったりと、乳酸菌の特性はさまざま。たとえ生きたまま腸まで届かなくても、腸内にはたくさんの菌が存在しているため、良い働きをする菌の栄養となってくれることも立派な働きの一つになります。

腸はストレスにさらされると機能が低下します。腸の状態が悪くなると、腹痛や便秘、下痢などが起こり、ストレスとして脳が認知。さらに機能が低下するという悪循環に陥ってしまいます。そんな弱った腸に乳酸菌が入ることで、悪循環を断ち切ることが期待されます。

また、腸の動きには自律神経が大きく関わっています。副交感神経が優位になるリラックス時や睡眠時には、腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になり、不要なものを排出することができます。また活発な蠕動運動は、幸福ホルモンと言われるセロトニンの分泌を促進し、その結果、睡眠ホルモンであるメラトニンを生成します。こうしたことから、腸内環境を整える力が強い乳酸菌を腸内に多く持つ人の方が、睡眠をしっかりとることができるのかもしれません。

しかし、たくさん乳酸菌を摂ろうとして、糖分入りヨーグルトや塩分の多い漬物などを食べ過ぎてしまうと、糖分や塩分摂取量が増え、体にとって逆効果となってしまいます。そして乳酸菌は、組み合わせ次第で効果が高まる場合があります。ですから一度にたくさん摂るよりも、継続的に飲み続ける、多種類の乳酸菌食品を食べるといった方法が健康のためには良いようです。

乳酸菌が増えるためには食物繊維なども必要です。乳製品にこだわりすぎることなく、野菜や果物なども食べて、腸の働きをサポートしてあげてください。

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