Writingsコラム

採用活動におけるブランディングの重要性(3)

日用品の買い物でも、買い替えサイクルが比較的長い製品や高額品を買う際も、選択から購買の意思決定まで、さらには同じものを再購買するときも、その対象へのイメージ、つまり様々なブランド連想からの影響が強いことを実感します。

慎重に買い物しているつもりでも、良いイメージや何らかの悪いイメージの誘因となる連想が、購買の決め手(あるいは購買の中止や競合品の選択)になるケースが実に多いです。

それは、BtoCだけでなくBtoBにおいても同様で、ひいては社内マーケティング(社内営業)でも、「何かを誰かから買う(取引する)」という購買プロセス全般において、その対象への連想が作用しています。これが、ブランド連想が「選んで買ってもらう」上で非常に重要な所以です。

さらには、企業の採用活動も例外ではありません。採用活動は、求人企業が労働市場で「採用したい人材(候補者)を選ぶ」プロセスです。他方、労働市場では同時に、就活中の学生や転職希望者は、働く企業を選んでいます。近年は特に新卒については売り手市場とも言われています。どちらかが一方的に選んでいるのではなく、まさに需要と供給のバランスがマッチングを左右しています。

となると、当該企業、事業、製品・サービスは勿論、OBとOGを含む全社員に対するブランド連想が、学生や転職希望者のエントリーに影響することは想像に難くありません。

よって、求人企業が採用したい優秀な人材に対し、最適なコミュニケーションを続けることは非常に重要であり、採用活動においても製品・サービスと同様に、自社にとって望ましいブランド連想の形成を目指すブランディングが欠かせないのです。(次回につづく)

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