Writingsコラム

本質を理解するためのフレームワーク(3)

経営・事業戦略や方法論、何らかの分析手法などを取り入れて試してみたものの上手く行かない、というケースは少なくないようです。その一因として、改善させるために新たな方法を導入しているのに、効果を測定する指標は従来のまま、ということがあるようです。

いつまでにどのような効果が出れば成功と言えるのか、事前に十分な検討と明確な目標設定が欠かせないのでしょう。

また、社内の部署を横断して進める案件や、社外の人材もチームに加えたプロジェクトなどに、新たな方法を導入するケースも見られます。その場合でも、部署間の足並みが揃わない、社外の人材との意思疎通が難しく相乗効果が出ない、といったコミュニケーション上の問題が生じ、頓挫してしまうこともあるようです。

先行した他社で成功事例が生まれ、注目が高まっている方法も、いざ自社に取り入れようとしても準備不足だと上記のような問題が起きてしまう可能性があります。

コモディティ化のスピードが速まっている昨今、優れた方法論やデータを活かした分析手法等は、非常に有用なツールになり得ます。しかし、それらを取り入れるには、前述のように目標設定と計画の策定が欠かせません。プロジェクトチームが課題の本質を捉え、何のために、どのような体制で、どうやって新たな方法を用いるのか、そして効果をどう測るのか、という諸々の検討が事前に十分なされることが必須です。

そして何より、プロジェクトチーム内でのコミュニケーションが円滑で、チームメンバー間に信頼関係があり、皆で学びながら試行錯誤できる風土が築かれていることも肝要でしょう。ブランディングの文脈で言うところの「インターナル・ブランディング」を継続的に実施している組織では、新しい方法を取り入れる場合も無理せず自社にとって最良な形を見出せます。

当社もサービス内容のさらなる充実や業務の改善に寄与する新たな方法を取り入れるべく、今後も積極的に調査検討していきます。

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