Writingsコラム

夏の疲れに補給したい栄養素

エアコンの効いた室内と、暑い屋外への移動の繰り返し。暑すぎて眠れない。気温のせいで感じるストレスは、ビタミンCを普段以上に消費します。また、紫外線ダメージからの回復にもビタミンCは使われます。それらを回復してくれるのは夏野菜。ビタミンCをはじめ、AやEを多く含むトマトやピーマンなどの旬の野菜は、体を冷やしてくれる効果もあるので、積極的に食べたいものです。

アイスクリームやジュースなどを摂取する機会も多くなりますが、糖質をエネルギーに変えるためにはビタミンB1が必要です。過剰に糖質を摂ると、ビタミンB1が大量に消費されてしまいます。おまけにビタミンB1は水に溶けやすいので、汗とともに体外に出て行きます。さらに、ビールなどアルコール類を代謝する時にもビタミンB1が必要。このように多彩な活躍をするビタミンB1は、豚肉や玄米などに多く含まれます。その他、ビタミンB群として、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸などが、活力となるエネルギーを作り出す助けをしてくれます。

大量の汗が出ると、体の調子を整えてくれるミネラル分が不足しがちに。ミネラルとは、マグネシウム、鉄、カルシウム、カリウムなどのこと。体内で合成することができないので、常に補給していかなければなりません。不足すれば、貧血や倦怠感など、体の不調を引き起こしてしまいます。摂取は微量でいいので、バランスの良い食事を続けていれば十分でしょう。ミネラルは、偏りなく幅広い食品を食べることで、摂取を意識してみてください。

暑さで食欲がないというとき、素麺などあっさりした食事に偏りがちです。そういう食生活が続くと、タンパク質の不足が懸念されます。髪や爪、筋肉などの元になるタンパク質は、体内ホルモンや免疫物質なども作り出します。タンパク質は肉や魚だけではなく、大豆や卵などにも含まれていますから、バランスよく摂取したいものです。

多くの栄養素を含み、効率良く摂取できる食材としてはレバー。鉄、タンパク質、ビタミンB群、各種ミネラル類を多く含みます。自分で調理しにくい素材かもしれませんが、お惣菜の焼き鳥などで手軽に食べることができます。夏バテ対策メニューとして有名なうなぎは、ビタミンB群、ビタミンAが豊富ですが、少々価格が張るのが難点。一方、お手頃価格で食べやすいのが枝豆。糖質、タンパク質、ビタミンB群とビタミンCがバランスよく含まれている上に、塩茹での枝豆なら適度に塩分も摂取できるという優秀食品ですから、積極的に食べたいものです。

まだまだ暑い日が続きます。夏に不足しがちな栄養素を考えて食事をきちんととり、深刻な不調を招かないように気をつけていきましょう。

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