最近、糖質オフ食品や飲料をよく目にします。なんとなく手に取ってみたり、「糖質オフなのに甘い？」など不思議に思ったりしますが、そもそも糖質とはどんなものなのでしょう？

簡単に言ってしまえば、炭水化物の一部が糖質です。糖質はご飯やパンなど主食となるもので、人間の体にとってエネルギーとなる栄養素です。炭水化物には食物繊維もあり、こちらは吸収されずに腸内環境を改善してくれるという働きがあります。

ちなみに糖質には４種類あります。ブドウ糖や砂糖の成分であるショ糖などの糖類。米や麺などの主成分であるでんぷんや、ビフィズス菌などを増やしてくれるオリゴ糖などの多糖類。キシリトールなどの糖アルコール。ブドウ糖を原料に大量生産して作られる異性化糖。

この中で、最も用心しなければいけないのが、異性化糖です。吸収率が良く、単価が砂糖よりも安いために、清涼飲料などに使用されていますが、血糖値や中性脂肪値が急激に上がりすぎるリスクを伴っています。食物繊維が含まれている生のフルーツを圧縮して作られたジュースは、糖の吸収を食物繊維が阻害してくれるのですが、圧搾した果汁に後で水分や糖分を添加して作られるジュース類は、食物繊維がだいぶ少なくなっているということを知っておくべきでしょう。

糖質は摂りすぎると脂肪に変わってしまいますが、極端に糖質を制限するダイエットはエネルギー不足を招き、疲労回復しにくい、集中力がなくなる、めまいを覚えるなどの体調不良を招きます。単純に糖質を減らすだけではなく、他の栄養素の摂取も怠ることでエネルギー不足となってしまうことも。逆に糖質以外の栄養素をたくさん取りすぎてカロリーオーバーとなっている場合もあります。実は糖質制限ダイエットに真剣に取り組むためには、栄養学をしっかり学ぶべきなのです。

そんな中、昨今の糖質オフ食品は、今までのバランス感覚でメニュー選びをすることができるというメリットがあります。低糖質のおやつなども出ていますから、こちらを選ぶというのも一つの方法。特に工夫された商品を食べずとも、ラーメンや丼ものなどのワンプレートメニューを選ばず、ご飯を少し減らした定食を食べるようにするなど、ちょっとした工夫で糖質を減らすことができます。

参考までに、糖質と糖分、言葉は似ていますが、糖分は単に甘いもののことです。幸いなことに現代日本では、糖質をオフすることと甘いものを制限することは同じではなくなりました。糖質オフのスイーツもたくさん出ていますから、甘いおやつを楽しんで、ストレスを解消していきましょう。