Writingsコラム

好奇心、不足していませんか?

やる気が起きず、なんとなくSNSをのぞいたり動画を見ていたりしている。読もうと思っていた記事や本は、その気になれずにほったらかし。仕事に必要な知識だから勉強しようと思ってはいても、なかなかはかどらない等々、最近、同じような生活パターンで、ダラダラと過ごしているだけの時間が増えたと思っている人はいませんか? それは、好奇心が不足しているからかもしれません。

好奇心は、体験していないことや知らないことに関して興味を抱く行為です。若い時期は学ぶことに関して貪欲であるために好奇心旺盛です。他にも、知識や情報が足りていないと焦る場合や、新しいものを自分に取り入れたいという欲求が起きたとき。周囲が皆知っているということで自分にも関心が生まれたり、金銭と時間に余裕があって未知の分野を開拓したい……そういった瞬間に巡り合うと、人は好奇心を抱きます。

逆に、好奇心が持てなくなるにはいくつかの理由があります。まず、時間に余裕がない。心身ともに疲れている。新しいことへの不安の方が強い。誰かに頼りたい依存的な性格である。好奇心が満たされたと感じる体験が少なく、知ることへの喜びを感じにくい。現状に十分満足しているので、あえて他方に興味が向かない。そういった理由から、視点が固定化されてしまっている可能性があります。

何かに興味を持つことは、思考を活性化してくれます。疑問を調べるうちに、情報収集のためのアンテナが多く立ち、その分、キャッチ力も強くなります。やったことのないことを試してみることは、思考の幅を広げることにつながります。その中でうまくできた体験があれば、自分への自信にもつながります。

この場合、とりあえず実行してみることが大切で、向いていない、やっぱり興味が持てない、飽きたなど、気持ちが離れてしまったら次へと移る決断も必要です。好奇心の強い人は、適度な飽きっぽさも備えています。一つの分野を探究することも必要ですが、失ってしまいがちな好奇心を育てるという目的のためには、どんどん視野を広げて、試していくことが必要になります。

好奇心を育てるためには、毎日のちょっとした心がけだけで大丈夫です。帰宅時に、いつもと違う道を選んでみる。ランチを選ぶときに食べたことのない分野にトライしてみる。目的だけにしか辿り着かないネット検索ではなく、新聞や雑誌など幅広く情報を集めている媒体を読んでみる。知的分野を追求したい場合は、いきなり難しい専門書を選ばずに、入門書から始めるなど、ハードルを低く設定するのがいいでしょう。

何かを試してみようという精神状態になるために、心と時間にゆとりを持つことです。忙しいから今できない、と好奇心を押し殺すことなく、知りたいこと、新しいことを試してみようと思える状態でいたいものですよね。

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