Writingsコラム

寒暖差で起こる不調に注意!

人間が快適に過ごせる温度は、夏と冬で違うようです。人によって違いはありますが、大体の目安として、夏季は25〜28℃(湿度40〜60%)、冬季は17〜22℃(湿度55〜60%)程度だと言われています。しかし気温差が7℃以上になると、不調が起こりやすくなります。

季節の変わり目や、室温と外気温の差が大きすぎると、疲労感を感じる人も多いでしょう。それは寒暖差疲労と名付けられ、だるさや肩こり、体が冷えるといった症状が出ます。体温は36℃前後ですが、外気が暑すぎたり寒すぎたりすると、それに対応しようと自律神経が働き、体温を一定に保とうとします。ですが、朝晩の気温差が大きかったり、温度差の激しい空間を何度も行き来すると、エネルギーを使いすぎた自律神経が悲鳴を上げます。これが疲労感の原因で、体を風呂で温めることが回復へとつながりやすくなります。

咳やくしゃみ、鼻水が出るという症状は、寒暖差アレルギーと言われています。医学的には血管運動性鼻炎と言い、温度差で鼻の血管が広がったために粘膜が腫れて引き起こされます。風邪や花粉症などのアレルギー性鼻炎に比べて、鼻水は水っぽくてサラサラしていて、詰まった感じはさほどないようです。くしゃみは連続する場合はあるものの一時的なもの。花粉症のように目や肌の痒みは感じられません。

対策としては、寒い季節の方が衣服やマフラーなどで防ぐことができるので、手の打ちようがあります。暑い夏の場合、エアコンの効いた室内と外気の寒暖差はなかなか解消しにくいものです。25〜28℃という夏の適温を意識し、エアコンの設定温度を検討していきましょう。湿度は高いと暑く感じるものですから、除湿対策も考えておきたいものです。

筋肉量が少ないと、体内で生産される熱量が少なくなるので、意識的に体を動かして体温を高くすることもおすすめです。筋肉量を増やすため、筋トレや有酸素運動を継続的に行いましょう。その際、筋肉を作るタンパク質の摂取もお忘れなく。

寒暖差で起こる不調は、体力のない人や免疫力の落ちている人が発症しがちだとか。放置しておくと、重度の冷え性や慢性疲労を招き、他の病気にもかかりやすくなります。症状が長く続くようならば、内科や耳鼻科に相談してみてください。病院によっては寒暖差疲労を専門とした外来もあるようです。不調を感じたら、放置せず、医療機関に頼ってみてはいかがでしょうか。

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