Writingsコラム

小豆で夏の邪気を退治!

桁違いの酷暑となった2023年の夏。周囲を見回せば、体調を崩している人ばかりではないでしょうか。寝込むまでもなく、だるさを感じ続けているならば、小豆を食べてみてはいかがでしょうか。小豆の栄養と効能をご紹介します。

漢方の世界では、夏の不調を二つの邪気によるものと考えています。暑邪は体に熱がこもる状態。湿邪はむくみや倦怠感を覚える状態を引き起こすと言われています。この二つを解消する食材が小豆で、熱を冷まし、余分な水分を排出する効能があるのだとか。

小豆には、食物繊維、ポリフェノール、鉄分、サポニン、ビタミンB1、カリウムといった栄養素が豊富に含まれています。水分代謝にはカリウムが効果的で、余分な塩分を排出してくれます。逆に水分が足りず、血液がドロドロになっている状態にはサポニンが効きます。同時に尿の排出も手伝ってくれる有能な成分です。

食欲がなくなると、素麺など喉越しのいい炭水化物に頼りがちになります。ビタミンB1は炭水化物の代謝を促進してくれる上、肝臓の働きもサポートしてくれるので、二日酔いにもおすすめです。食物繊維は野菜不足で腸に溜まりがちな便の量を増やしてくれ、排便を促してくれます。紫外線にさらされた肌に増えた活性酸素を減らしてくれるのがポリフェノール。また、貧血防止に効果的な鉄分も豊富に含まれており、タンパク質も含まれています。小豆を食べない理由はないと言えるでしょう。

小豆といえばあんこです。スーパーやコンビニでは、あんこが使われた和スイーツが豊富に並んでいますので、おやつとして積極的に選んでいきましょう。1日の望ましい摂取量は、ゆで小豆で30g程度。どら焼きなら普通サイズ1個が目安です。

甘いものは苦手な人は赤飯を食べてみてはいかがでしょうか。古来より赤い色は魔を防ぐと言われており、小豆を食べることで邪気を払い、身を守る効果があるとされていました。そうした理由から、小豆をご飯に炊き込んだ赤飯はお祝いとして作られてきました。ですが今は気軽に買える時代です。お祝いの食事と構えることなく、白米の代わりとして選んでみてください。

小豆は58%ほどが炭水化物ですが、血糖値が上がりにくい低糖質の食材です。けれども体にいいからといって、あんこによる糖分の取り過ぎにはご注意。その点だけ心に留めて、もっと日常に取り入れていってみましょう。

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