Writingsコラム

唇は優しく扱って

寒さや乾燥で唇が乾燥し、皮がめくれてしまったりすると、痛いし憂鬱になります。辛い食べ物を食べた時や、マスクとの相性が合わない時もヒリヒリします。日頃、雑に扱ってしまいがちな唇ですが、予想以上にデリケートだということを知っていましたか。

唇は、他の皮膚と比べて層が薄く、水分を溜め込みにくくなっています。皮脂腺や汗腺もないため、ガードしてくれる皮脂膜もできません。だから水分が蒸発しやすく、とても乾きやすくなっています。メラニン色素も少ないため、紫外線の影響も受けやすくなっています。

また、話をしたり、飲み食いをしたりと、日常的に摩擦を受けている上、今ではマスクの摩擦も加わっています。紙ナプキンで食事の汚れをゴシゴシと擦ったり、リップクリームなどの下地なしで直接口紅を塗ることも、甚大な刺激となります。そうして刺激に弱くなった唇は、端が切れたり、全体に炎症やかゆみが出てきます。

そうならないために、リップクリームやワセリンなどを使って保湿をすることが大切です。唇の皮膚が生まれ変わる周期は3〜4日。他の皮膚の28日に比べれば、かなり短期間なので、気をつけてケアすれば結果が出やすくなっています。原因をしっかり見極め、適した成分の入っているリップクリームを使ってケアしましょう。

乾燥が原因の場合は、グリセリンやヒアルロン酸ナトリウムといった保湿成分が含まれているものを。腫れぼったいなど、炎症がある場合はグリチルリチン酸などの抗炎症成分のあるものを選ぶといいようです。ひび割れがある場合は修復効果があるアラントイン入りがおすすめです。雪山などウインタースポーツで浴びる紫外線でのダメージを防ぐには、UVカット効果のあるリップクリームで。けれども刺激の元となる紫外線吸収剤や散乱剤が使用されているので、紫外線の影響がない夜間は使わない方がいいでしょう。

塗り方も気を使ってください。グリグリと力を入れると、唇に余計なダメージが加わってしまいます。ささっと済ませてしまうことなく、唇全体にくるくると小さな円を描くように、丁寧に塗ってみてください。縦ジワの部分も埋めるようにして、1日5〜6回ほど、乾燥を感じる前に塗るのが効果的です。寝る前は、保湿効果が高いものを唇からはみ出るくらいにたっぷり塗ると、潤いが戻ってきます。このような保湿ケアをしても症状が治らない場合は、病院で診てもらうことが必要となります。

よくないのは、唇を舐める、引っ張るなどの行為。めくれた皮を剥くと、余計に治りが遅くなってしまうのでご注意を。口紅を塗る前には、必ずリップクリームを塗りましょう。普段の生活で、顔色を補正したい程度であれば、薄く色づくカラーリップがおすすめです。保湿成分が豊富なタイプもたくさんあり、口紅よりも手頃な値段というのも魅力の一つとなっています。メンズ用もあるので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。

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